■ ご挨拶 院長 金子 的実
平成20年年頭所感より
年末年始の休み中は、医局、病棟、事務、薬剤部他日当直の皆さんご苦労様でした。それから2日には急患の手術もありオペ室、検査の方も動員されました。大変ご苦労様でした。お陰様で特にトラブルもなく、無事に乗り切ることができました。
さて、正月といえば皆さんお屠蘇は頂いたでしょうか。屠蘇は一年間の邪気を払い長寿を願って正月に呑む薬酒で、昔から、「一人これを呑めば一家病無く、一家これを呑めば一里病無し」と言われ、正月の祝いの膳には欠かせないものとなっています。お屠蘇をつくる屠蘇散という漢方薬は、今から1800年前の中国の三国時代、三国志の時代の名医、華陀が発明者とされています。華陀はおそらく当時の文明国ペルシャから来た人で、屠蘇の他に麻沸散と呼ばれる麻酔薬を使い開腹手術をしたことでも知られています。魏の曹操はひどい頭痛もちであったそうで、華陀は曹操の侍医にもなっています。
それはさておき、正月にまず祈願するのは私たち自身の、家族の健康です。初詣に行ってもまず家族の無病息災を祈る方がほとんどではないでしょうか。
その私たちの健康を守る、医療制度が崩壊の危機にさらされています。地域医療崩壊という言葉が新聞紙上に頻繁に見られるようになっています。実際、毎年80の病院が消滅していっています。次回の診療報酬の改定では、診療報酬本体0.38%のプラス改定と発表され、病院勤務医、とくに産科、小児科医の確保に充てると言うことですが、薬科・材料が1.2%の引き下げで、全体では0.82%の引き下げになるのです。これが、果たして勤務医の確保に役立つのかはなはだ疑問です。
結局、事態を解決するのは政治しかありません。日本の総医療費はOECD加盟国30カ国中、22番といわれています。先進国並みに医療費を引き上げるかどうかは、政治家の決断にかかっています。政治家は、「正しいことをすることが政治家の使命である」、とは決して考えていないそうです。選挙に勝てるかどうかで政策が決まるというのです。今年は、衆議院選挙があると思いますが、皆さん、次の選挙では、各補者の医療政策を必ずチェックして、投票するようにしていただきたいと思います。
最後に、今年一年が皆さんにとって良い年でありますようにお祈りして、年頭の挨拶と致します。どうぞ今年もよろしくお願いします。